「輪違屋糸里」上・下 浅田次郎 文藝春秋
「御身、お大切にしとくりゃす。お役に立てるのどしたら、何でもいたしますさけ。わてのお願いは、それだけどす」
難しい土方歳三さまでした・・・。どう解釈していいのやら。
新選組初期の頃のお話です。芹沢鴨を暗殺するまでの土方歳三さまの暗躍と、それに輪違屋の天神、糸里がからみ、鴨さんの愛人、菱屋のお梅さんもからみ、話は展開していきます。クライマックスは雨の夜の壬生での芹沢鴨の暗殺なのですげ。今回、浅田さんが描いた歳三さまというのが、どうもわかりにくい。糸里(おいとさん)を好きだ、ほれているといいながら、抱きもせず、他の男に差しだし、暗殺の手助けをさせ、果ては殺してしまおうとする。その一方で、夫婦になろうとか、一緒に多摩に帰って百姓しようとか、そういうこともいってしまう。何なのだ!?歳三さまの真意とは?本当の気持ちとは何なのか?それが知りたくて、歳三さまファンの私は次々とページをめくってしまった。読み終わった今でも、よくわからないというのが本音。でも、この時期の歳三さまはそういう迷いと交錯した岐路にいたのかもしれないなあ、とも思うけれど。
あるいは沖田総司が語る言葉が本当なのかも。「歳三さん」と歳三さまのことを呼ぶ総司くんは、ぶつくさいいながらも、歳三さまのことを一番わかっているのは自分だと思っている。
「歳三さんの考えることなら、己が一等よく知っている。どいつもこいつも歳三さんのことはわかっちゃいない。歳三さんはそもそも女を人間なぞと思っちゃいないのさ。つまりことがすめば糸里も吉栄も殺すつもりだよ」
総司くんはそうつぶやいていますが、案外それが真相かも。
私としては、歳三さまと糸里の甘ったるいラブストーリーでなくてよかったと思います。歳三さまにそういうのは似合わないもん。もし、歳三さまが惚れる女がいるとしたら、何もいわずに自分の役目を果たす、性根の座った女なのではないかと思うなあ。そういう意味では糸里はそういう女だったのかも、
タイトルのとおり、主人公は糸里なのでしょうが、私はどうしても歳三さま目線で読んでしまいました。他にも、沖田総司はいい味だしているし、浅田版斉藤一も相変わらずクールで不気味でいい。やっぱり、題名に関係なく、この本の主役は萌芽時代の新選組だと思います。
難しい土方歳三さまでした・・・。どう解釈していいのやら。
新選組初期の頃のお話です。芹沢鴨を暗殺するまでの土方歳三さまの暗躍と、それに輪違屋の天神、糸里がからみ、鴨さんの愛人、菱屋のお梅さんもからみ、話は展開していきます。クライマックスは雨の夜の壬生での芹沢鴨の暗殺なのですげ。今回、浅田さんが描いた歳三さまというのが、どうもわかりにくい。糸里(おいとさん)を好きだ、ほれているといいながら、抱きもせず、他の男に差しだし、暗殺の手助けをさせ、果ては殺してしまおうとする。その一方で、夫婦になろうとか、一緒に多摩に帰って百姓しようとか、そういうこともいってしまう。何なのだ!?歳三さまの真意とは?本当の気持ちとは何なのか?それが知りたくて、歳三さまファンの私は次々とページをめくってしまった。読み終わった今でも、よくわからないというのが本音。でも、この時期の歳三さまはそういう迷いと交錯した岐路にいたのかもしれないなあ、とも思うけれど。
あるいは沖田総司が語る言葉が本当なのかも。「歳三さん」と歳三さまのことを呼ぶ総司くんは、ぶつくさいいながらも、歳三さまのことを一番わかっているのは自分だと思っている。
「歳三さんの考えることなら、己が一等よく知っている。どいつもこいつも歳三さんのことはわかっちゃいない。歳三さんはそもそも女を人間なぞと思っちゃいないのさ。つまりことがすめば糸里も吉栄も殺すつもりだよ」
総司くんはそうつぶやいていますが、案外それが真相かも。
私としては、歳三さまと糸里の甘ったるいラブストーリーでなくてよかったと思います。歳三さまにそういうのは似合わないもん。もし、歳三さまが惚れる女がいるとしたら、何もいわずに自分の役目を果たす、性根の座った女なのではないかと思うなあ。そういう意味では糸里はそういう女だったのかも、
タイトルのとおり、主人公は糸里なのでしょうが、私はどうしても歳三さま目線で読んでしまいました。他にも、沖田総司はいい味だしているし、浅田版斉藤一も相変わらずクールで不気味でいい。やっぱり、題名に関係なく、この本の主役は萌芽時代の新選組だと思います。
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